司法書士筆記試験合格体験記
ー悪戦苦闘の受験生活(前編)ー
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1年目(平成7年11月〜平成9年7月)

 平成7年10月に宅建受験を終え、11月から早稲田司法書士セミナー(以下Wセミナー)「20ヶ月合格コース」を通信教育で受講開始。これが長くて険しい道のりへの第一歩となりました。

 なぜWセミナーの講座に決めたかというと、NIFTY-serveの資格試験フォーラムFLICで竹下先生の人気が高かったのとガイダンステープを入手してみて分かりやすかったからです。料金的にも他校と比べて比較的安価だったので決めました。

 他校の合格コースでも内容的に遜色はないと思いますから、、講師との相性で最終的には決めるとよいのではないでしょうか。

 通信教育にしたのは好きな時間に講義テープを聴けて、何度でも講義を聴きなおせるし、通学時間がもったいなかったから。当時保育園に通う二児がいましたし、倍速テレコを利用したので効率的に聴くためです。

 20ヶ月合格コースは基礎講座(主要4科目)+民法ダイヤグラム(民法応用講座)+書式ブリッジ(書式応用講座)+択一完成講座(マイナー科目)から成ります。
★基礎講座★
 平成7年11月中旬から2週間置きに4回分の講義テープが送られてきました。科目の順番は民法→不登法→商法・商登法です。

 20ヶ月合格コースと14ヶ月合格コースの違いは、基礎講座部分の講義ペースにあります(講師も20ヶ月基礎講座は西川先生、14ヶ月基礎講座は竹下先生と異なりました)。

 20ヶ月だと週2回ペースですが、14ヶ月だと週3回ペースです。いきなり週3回だと厳しいだろうから20ヶ月の方を受講することにしましたが、私には正解だったようです。
 具体的な勉強方法は3日を1単位としてやりました。(週1日は予備日。といっても休息日になってました。)
1日目…  テキストにメモ書きしながら1回分の講義テープを聞く。講義で触れた条文は模範六法の該当条文番号に印をつけていきました。

 条文につける印はテキストに出てくるものに「・」、講義で触れられたものに二重丸、特に重要だと言われたものに三重丸という具合。

 六法は模範六法の民法〜刑法部分を切り取り製本して使用しています。
2日目…  前日聴いた分の範囲をテキスト、六法を読みながら復習。判例にも目を通し、重要そうな判例には印をつけておきました。
3日目…  同範囲の過去問、演習問題を解いてみる。わからなかったりあいまいだった問題の肢ごとにチェックマークをつけておきました。
 過去問の解説には関連条文が載っているので、過去問集を購入してすぐ六法の該当条文に何年の問何問目で出題されているかを書きこんでいきました。こうしておくとどの条文の出題頻度が高いのか一目瞭然になりましたからお勧めです。
 書式の練習も登記法が始まる前からやっていました。

 日本司法学院の「重要書式」の問題を1問ずつ、不登法と商登法を交互にやっています。

 もちろん登記法も習っていないし申請書の書き方自体知らないので始めはめちゃくちゃでしたが、答え合わせの際に解答を清書するつもりで書いていくうち、なんとなくパターンが分かってくるようになりました。

 後に登記法の授業が始まったとき「あ、これはそういうことだったのか」と飲みこみが早かったように思います。

 また、書式問題集には解答用紙がついていたりしますが、解答欄を見てしまうと答えが分かってしまうことがあるので、私は解答は大学ノートに書くようにしていました。

 こうすると申請書に書く事項の順番も覚えられ、白紙解答用紙が出されたとしても怖くありません。最近の本試験問題は申請件数も不明ですから連件問題を演習するときにも件数や順番を考えながら解く練習になると思います。
 この頃の勉強時間は1日3時間程度でした。

 途中、2月頃1ヶ月間司法書士事務所のお手伝いをしました。閲覧、謄本とりの役割でしたが、実物の登記簿等におおく触れることができ参考になりました。

 6月には受験勉強に専念できる環境作りなど諸事情により、東京から岡山の実家へと引越しもしました。短期合格のためにできることは何でも試しておきたかったからです。

 7月には講義が商法・商登法に入ったあたりで本試験の下見受験をしました。もちろんこの時点で得点できるわけがないのですが、受験会場の雰囲気等を事前に知っておきたかったので行きました。

 民法について「この本試験を受けてみて6〜7割以上得点できればこのままの勉強方法を続ければいい。得点できなかったら勉強方法が間違っているから考え直さなくてはならない」という西川先生のお言葉に合わせて、自分の実力を試してみる機会でもありました。

 結果は7割弱できたので、このままの勉強方法でよいはずだと自信を持つことができました。
★応用講座★
 平成8年10月頃から応用編が始まりました。民法ダイヤグラム(週1回講義)と書式ブリッジ(週2回講義)です。ここから講師は竹下先生に代わりました。

 計週3回講義になり、問題演習もある講座なので少しきつくなってきました。勉強方法は基礎講座時と同様ですが、履修済み科目である4科目をまんべんなくなるべく復習できるようにとペースアップはしました。

 この頃の1日の勉強時間は5〜6時間だったでしょうか。
 この講座のテキストは基礎講座のときのものとは違うものを使用していましたが、「情報は一箇所にまとめておくのが良い」とよく言われているので、応用講座で仕入れた知識も基礎講座時のテキストに書き写したり、コピーして貼り付けたりしていきました。

 基礎講座時のテキストにはその他過去問や演習問題で分からなかった物もどんどん書きこんでいきました。おかげで書きこみだらけで人に見せられるような代物ではなくなりました。

 テキストは調べる項目がすぐ見つかるように単元ごとにインデックスシールを貼っていたので便利でした。
 登記法はひとおおり習った後なので、ひな型も覚えて本格的に連件式の演習に切り替えました。

 書式ブリッジ「実践編」というテキストは連件式の良問集なので、これを合格までに4〜5回はやりました。

 その他、過去問の書式や不動産受験新報掲載の書式問題を飽きるくらい繰り返しやっています。

 あれもこれもといろんな問題集に手を出すよりは良問を完璧に書けるようになるまで繰り返しやった方がいいと思っています。何度か解いていても時間がたってまた解きなおしてみると、どこかチョンボをしてしまうものです。
★マイナー科目★
 平成9年1月頃から、講座は択一完成講座(週3回講義)に入りました。民訴、民執、民保、供託法、書司法、刑法という順番で、4月頃に全科目を終える予定の講座でした。
 こう書くと、順調に勉強が進んでいたように思われるかもしれませんが、実は平成8年11月から平成9年3月くらいまでの間、ほとんど勉強をしないようになってしまい講義テープも溜まっていく状態になっていました。

 11月に職場の行事のためペースを乱したり体調を崩し、正月休暇は子供とゲーム三昧してしまい怠け癖がついてしまったのです。やらなくちゃ…と気はあせるものの集中することがなかなかできず、やっと立ち直った3月末頃から猛ダッシュで講座を追いかける羽目になってしまいました。4月終了の刑法を聞き終わったのは5月下旬でした。

 この頃には1日8時間程度勉強するようになっていたと思います。追い上げもしなくてはならなかったから休日も返上です。
 マイナー科目の勉強法もそれまでのものと変わりません。ただ、履修済み科目数がどんどん増えていくし「年明けからは毎日、全履修科目に目を通すような勉強をするように」と言われていたのでなるべくそうしようと努力してましたが、科目が多いので「今日はこの科目の何を復習するんだっけ?」と頭が混乱することもしばしば。

 そこで作成したのがパソコンで作ったスケジュール表です。

 スケジュールといっても勉強計画をしっかり作るものではなくて、予定は翌日分までしか入れません。先の方まで計画を立ててしまうと予定通り進まなかった時に計画倒れになってやる気を喪失してしまいそうだったからです。

 B5サイズで本試験前日までの表です。体裁は現物を見ていただくとして、若干補足説明すると予定どおり勉強したところはピンク、予定の一部しかできなかったところは黄色、まったく手をつけられなかったときは無色というように色分けしました。

 これで進行度を一目でチェックできるようにもなり、とても重宝しました。回転させる科目が多い直前期にお勧めです。
★本試験まで残り2ヶ月★
 20ヶ月合格コースがすべて終了し、ここからは自力で本試験まで突っ走らなくてはなりません。テキストの読みこみ、過去問、演習問題の復習と、とにかく本試験にピークが迎えられるよう追い込みをしました。
 残された時間が少ないので、答練も受ける余裕はありませんでした。私が答練らしいもので受けたのはWセミナーの全国公開模試第三回目と竹下合格三番勝負だけです。

 成績は良くなかったですけど、追い上げ中だったのであまり気にしませんでした。本試験前は残り3が月より1ヶ月、残り1ヶ月より1週間というように集中力を高めていくことで、ぐんぐん実力がついていっている手応えがありました。

 最後の1週間は主要4科目のテキスト熟読に徹しました。書き込みも含めて総まとめのつもりで読んだので時間はかかりましたが、なんとか1週間で読み終えて、この時点では「やれることはやったんだ」と自分に言い聞かせるようにして本試験に臨むことになりました。
★平成9年7月6日本試験★
 本気で合格を狙う初めての本試験。前日は緊張し、いったん午後10時頃に寝つきましたが数時間で目が覚めてしまい、そのまま眠れずに本試験当日を迎えました。寝不足でしたが、試験終了まで眠気は感じませんでした。
 開始時刻より1時間前に受験場に着いたので、テキストを読み返したりして時間をつぶしました。まとめノートなどは一切作っていなかったので、テキストをお守り代わりに眺めているだけでした。

 開始時刻が近づくにつれ受験生の数も増えてきたとき「この大勢の受験生の中で合格できるのは1教室に数人だけなのか…」と考えるととても合格は不可能のように感じられました。

 でもここまで来たんだし…と、緊張はそれほどしていなかったように思います。
 午前中の一次試験は、民法の親族・相続から商法までまず解いて、民法の問1に帰りました。いきなり親族・相続法が難しく感じられ、商法の問題傾向も新しいものだったので少しとまどいましたが、全体的には手応えを感じられました。

 これはいけるかもしれない…と午後の二次試験にも意欲的に取りかかることができました。

 二次は択一の不登法、商登法、書式を解いてマイナー科目に戻るという順番を立てていました。が、不登法書式の新形式問題の問題趣旨が読み取れず、書式は後回しにして先にマイナー科目をざっと解きました。

 不登法書式は4件はすぐ思いつきましたが、問題文から察すると5件以上あるはず…あせる気持ちをおさえて商登法書式を先に仕上げました。

 残り時間でやっと不登法書式を解き終えましたが、まさか実体法を重視した解答を要求している問題が出題されるとは思ってもいなかったので、出題者の意図を見ぬけぬまま終わってしまいました。
 当日夜は寝不足もなんのその、とにかく終わったという開放感から興奮していまい、なかなか寝つけずネット内をうろうろしたりしていました。

 数日後、予備校から届いた解答速報と照らし合わせた結果、択一はまずまずの得点で、商登法書式も大きなミスはなかったことが分かりました。

 不登法書式は予備校によって解答が分かれていたので最後まで期待していたのですが、結果は不合格でした。
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